|
![]() 製作 : 空Labo 種類 : フリーウエア PC版 : Win98/2000/Me/XP ボイス : なし システム : 既読スキップ バックログ スチル鑑賞 剣崎桐吾は民間の警備会社に勤め、要人警護をしている。 ある日、日本在住の中国人の黄(ウォン)が桐吾の会社に依頼して来た。故郷の香港へ遺産相続へ行くのに、 黄の相続をよく思わない親戚が妨害して来て、そのため香港滞在中の護衛をしてほしいと言う。 桐吾は黄と共に香港へ赴くが、黄は護衛が必要なのにもかかわらず勝手にあちこち歩き回って桐吾をやきもきさせるが…。 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 攻略対象は、依頼人の黄と、黄の滞在するホテルの近くの茶房の店主、瑠弦(リュシアン)の2人です。 黄は40歳がらみのガタイのいいオヤジで、瑠弦は20歳ほどの細身で長髪の美青年で、 相手によって桐吾の受攻が変化します。 攻略はかなり難しいです。 こんな選択肢を複雑にする意味あるのかなと思うほど面倒で、一行に進みません。 ルートに入るまでの選択肢がものすごく複雑で、たったひとつでも取り違えるとバッドです。 直前の選択肢で分岐じゃなくて、正しい選択肢を一つ一つたどってこないとダメと言う、複雑で制限が多過ぎます。 ルートまで一本道でほんとにひとつでも外すと先へ行けません。 そんなに興味のない人や他にやりたい物がある人なら途中でやめてしまうんではないかと思います。 バッド総当りした後グッドを見るのならまだしも、先へ進めないのでは……。 2人しか攻略対象がいないのにこんなに進まないのでは、難易度設定が違うんじゃないかと…。 何度も何度もバッドエンドをたどっている内にやる気がどんどんそがれて、またどうせ進まないしと思ってしまう。 フリー作品に言う事ではないかもしれませんが、もし商業作品なら程度に進めやすい難易度じゃないと ユーザーをイラつかせてゲーム自体の印象が悪くなるし、それでは作品として成り立たないと思います。 この辺を考慮していないのが同人ゲームのバランスの悪さなのか…。 片方のキャラなら進められても、もう片方のキャラになると最初の合っていた選択肢がチラついて ついそっちを混ぜてしまうと違って来てわからなくなると言う。 自力でコンプするなら、もう片方のキャラの選択肢は考えない方がいいようです。 このサークルさんのゲームは「バランスが悪い」のが目立ちます。 1作目は脚本は割とまとまっているけど難易度の設定が高すぎる。 2作目は難易度は普通レベルだけど、脚本が散漫で、1作目のほうがいい。 2作目は1作目の難易度を考慮して普通レベルにしたのかも知れないけど、今度は脚本が散漫、 1作目の方がまとまってキャラの印象も強かった。 1作目を2作目ぐらいの難易度にすればよかったのに、このバランスの悪さが惜しい。 黄のルートの方がアクション的な勢いがあってよかったです。黄の謎の行動も、後でそうだったのかと明かされて 話が大きく動くし、黄自身が人間ぽく会話のテンポがいいのでメリハリがあります。ただ最後は書き込みが足らないので 中途半端になってしまいましたが…。 瑠弦は美青年と言うより生気のないお人形みたいで、自分の意思らしい物がなくおとなしくて言いなりになって…と ちょっとご都合っぽかったかな、と思います。 守られているだけじゃないのに、意思らしい物がないので、存在しているのかしていないのか。 もう少し青年らしいきりっとした所があるとよかったです。 立ち絵のポーズが青年に見えなかったのも違和感が。 精神的になよなよした女みたいで、最初〜中盤と最後の方じゃキャラがかなり違って来ます。 確かに戦闘は強くても、精神的にきりっとした所がなかったのがなじめませんでした。 瑠弦は本当は意思や我の強いタイプじゃないかと思う。それを隠して意思がないように見せたがっているようで…。 欲しい物は欲しいと言う黄の方が人間ぽくてよかったです。 瑠弦みたいなタイプは、恋愛関係になると自分と相手の境界を取り払って依存してくるタイプのような気がします。 かなり共依存になりやすそうなキャラだなあと思いました。 自分と言う物を持っていなくて欲はあるような……あまり好きなタイプではなかったです。 気になったんですが、気持ちが伴わなきゃ身体をつなぐ意味がないというセリフは青臭いなあ…。 今時こんなセリフを聞くとは思わなかった。 いや、意味があるかないかとか、それぞれが決める事だと思いますが…。 別に遊びだって気分転換だって、本人達がよければそれでいいんじゃないでしょうか。 セックスなんてその程度の物だと思います。たまたま気持ちが伴えば愛情の行為だというだけで、そうでない物だってあるさ…。 何か人間関係を形式的に考えているようで、何だかなあ、と思います。 途中から何語で話しているのか曖昧にある辺りが、書き込もうとしていないご都合になっている。 最初の方は脚本が練れていたのに段々息切れして続かないみたいで、キャラが好きか苦手かとは別に その辺をきっちりしていれば全体のクオリティは上がったのにと思うと惜しいです。ここは最後まできっちりしてほしかったです。 ※以下ネタバレあり ![]() 黄ルートの最後で、なぜ黄がつかまっていたホテルを抜け出して来れたのかが出てこないんです。 ここは桐吾と一緒になって抜け出すようなアクションがあるのがイベントってもんじゃないのかーー!? 桐吾と関係ない所で1人で抜け出して来たんじゃアクションの盛り上がりが全然ないし、そしてどうやって抜け出したかの説明もなしでは……。 肝心な所で大ポカ。 ここでどうやって抜け出したか書かないんでは、監禁されている緊迫感がガタガタに崩れて総崩れってほど 抜かしちゃいけない所だったと思うんですが…。 ……こんなんありかとガクッと来たと言うか、それまで脚本が練れていたのにどうしてこんな所で??? なので、その後グッドエンドになってもあれはどうしてだとすっきりしなくて…。 瑠弦のルートは黄ほどメリハリがなく、ただ捕まって、割とありがちなまま意外性もなく終わった感じです。 アクションの場面がこれだけ?ですぐ終わってしまって拍子抜けで、バッドなのかと思いました。 過去を語るのも延々と語っているだけだと実感がないので、回想形式にした方がいいんじゃないかと思います。 黄もそうですが、いきなり日本に来るって、そんな簡単に国を離れるような事できるでしょうか。 黄はそれまでの経歴で日本でもやって行けるかも知れませんが瑠弦は難しいんでは…。 その辺がおざなりで足りないなあ…。いきなり日本に来なくても、何か準備して後日とかでもいい気がします(留学生になるとか)。 瑠弦は別エンドの薬を打たれて廃人寸前になって暴れている方が人間らしいと思ってしまいました。 BACK |