比翼は愛薊の彼方へ~未了の因    


PC版 : Win98/2000/Me/XP
ボイス : フルボイス
システム : CG、BGM鑑賞 バックログ





舞台は春秋戦国時代の中国、燕。と言っても歴史を知らなくても全然平気です。

王太子の昭洸(しょうこう)は,宰相の子之(しし)と弟、橧光(かいこう)によって王位簒奪の疑いをかけられて城を追われます。
昭洸につかえる武将、郭隗(かくかい)と共に逃亡しますが、次々と刺客が放たれます。


主従関係が特に好きな訳ではなかったのですが、相手はおっさんだと!?と思うと渋い大人好きとしては興味が出てしまい。
郭隗は文武両道に優れた40前後のおっさんでした。
もう少し若くて30歳位ならなおよかったですが、おっさんでもカッコいいので問題なし。
子供の頃の子之を引き取る辺りは20歳くらいなのか、若い時もいいですよ~。

基本は郭隗×昭洸ですが、バッドでも昭洸は総受けです。脇カプでリバあり。

それほど長くないので、さくっとプレイできます。バッドのバリエーションの多さに本編が長くない事が気になりません。
しかし、趙魏(ちょうぎ)のバッドは、あれでは趙魏が悪者みたいなんですが。

DL版とパッケージ版がありますが、パッケージ版のブックレットは特にありません。
けどイラストを手元に置いておきたいのでパッケージ版を購入しました。しっかし、裏にHシーンのスチルがちらっと…。おいおい。

立ち絵のキャラの比率がちょっとおかしかったり、スチルのばらつきがあるのがもったいないです。
物によってはどーいう体勢だ!って感じで、その格好変だ…。きれいなのはきれいなのに。
けど話に入り込むとあまり気になりません。
システム面は、セーブ数が少ない、既読と未読のスキップ判別がないなど使いにくいです。
これは後の作品では改定されていました。


比翼シリーズのキャラはどこか憂いがちで大人っぽさがあります。
昭洸は印象が柔らか目ながらりりしくて剣の腕も立ち、そして、なんでああも憂いと色気があるんでしょう。
OPの伏し目がちな表情、うわぁ…。
あれは反則です。おっさんじゃなくてもドキドキだよ。

Hシーンとのギャップがとにかくエロい。バッドの方がエロ度が高いような気がします。
郭隗とは、気持ちの面が丁寧で何だかリリックです。
比翼シリーズは、エロはとことんエロで真エンドは切ないリリック。その対比が一作で二度おいしいです。

弟、橧光は公式ではわがままで自己中心的のように書かれていますが、そんな事はなくいい子です。
昭洸暗殺の刺客は橧光の部下、幽鬼(ゆうき)で、こちらも主従です。
光は小悪魔と言うより意外と素直で、脇カプでは結構ドキマギしました。

子之もまたかわいそうな人です。
彼には郭隗しかいなかったので、思いつめてしまった。やり方は強引で、昭洸に対する仕打ちはひどいけど…。


比翼シリーズは音楽がやたら良かったです。空間的にふわっと広がる感じの90年代調の曲でした。
「未了の因(原曲Ver)」は歴史アニメのOPみたいだし、「地方都市」のどこか気だるいざわめきのような雰囲気も好きです。

音楽はゲームの空気そのものなので、音楽がいい作品は印象がいいのでつい語ってしまいましたが、
比翼3部作はOP主題歌もいいですよ~。3曲とも好きです!
結構似たような曲なんですが、それぞれの作品の雰囲気を出しています。
1、2作目の昭洸サイドは切ない感じで、3作目「明天」は相如のキャラのせいかリリックです。
曲の完成度は「明天」が一番かと思うけど、1作目の「One Wing two souls」のアクション系のノリも捨てがたい。
それぞれのBGM鑑賞でフルバージョンが聴ける親切設計です。
主題歌はHPのサンプルムービーでも聴けます。

未了~は比翼シリーズの第一部で続き物になっています。


※以下ネタバレあり













バッドがただバッドじゃなくて楽しめるのでお得な気分です。

黄徳を郭隗だと思っているHシーンが何だか一番エロいです。騙されている昭洸の無防備さがかえってエロ度アップ。
その後に貴族達の輪姦が続くと言う、エロ度の充実は一番かも(笑)。

郭隗×子之では、まさか子之が攻!?…と思ったら、リバでした。攻で全然もいいんですけど。体勢が変なのが惜しいです。
子之×橧光は年齢的にはショタじゃないのにかなりショタです。橧光が一途な割に戯れと諦めているのがかわいそう。


真エンドの選択肢で「一緒にいたい」と「もう少しいいだろう」で後のセリフと展開が少し変わりますが、どちらもいいです~。
心理描写が丁寧なので入り込めます。



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